赤の他人に殴られるより知り合いに殴られた方が辛い
全盲女生徒「歩くの怖い」不安な心情 1人通学始めたばかり (産経新聞) - Yahoo!ニュース
少女が蹴られた.終わり.
それだけの事件である.
なぜそれが大々的にニュースになっているかというと,被害者が全盲だからである.
目の不自由な人に暴力をふるうなんてひどい,というところだろう.
しかし計画的な犯行ならまだしも,突発的に暴力をふるう行為の非道さに,相手の目が見えるかどうかなど何の関係もないはずだ.
この事件では転倒したあと後から蹴られたようだが,これでは例え目が見えていても,予測も防御も回避もできっこない.
なのに全盲というだけで様々なマスメディアが報じるというのは,非常に気持ち悪い.
記事によれば
>白杖(はくじょう)が前から歩いてきた人物にぶつかり、転倒する感触があった直後、背後から強く蹴られた
ということであり,蹴られた場所は右膝の裏と書いてある.
逆恨みもはなはだしいが,一応動機はある.
蹴られたのは右膝の裏である.顔面を蹴るでも腹を踏みつけるでもなく,暴力としては比較的軽いやり方だ.
全治3週間で,被害の後そのまま学校に行っているので,重症というわけでもない.
暴力事件としても,そこまで悪質ではないように思う.
ぶつかって相手を殴るくらい,夜の繁華街にでも行けば毎日見かける程度のことだ.
ところで,記事にしれっと
>白杖を折られ、心ない言葉をかけられた経験はあるが「暴力は初めて。(以下略)
とか書いてある.
杖を折るというのは,極端に言えば,目を潰すことになる.足への攻撃とは比較にならない.
上で,目が見えるかどうかと暴力は関係ないと書いたが,杖を折るのは目が見えない人に対してのみ行われることで,意図的な嫌がらせである.
こちらの方がよっぽど悪質だと思うのだが,どうなのだろうか.