歌詞への感情移入
私は、歌詞というものを非常に重視している。
感情移入ができるかどうか、は私にとってとても大切なのだ。
ゆえに、歌詞を重視した曲であれば、論理や世界観を重視したい。
それについて、意外な形で世界観を乱している曲があったので、記す。
揚げ足を取るような内容であり、私と同じように感じる人は少ないだろう。
個人攻撃になってしまうが、公開作品であるし
なによりこのブログなんて誰も見ないので、正直に書く。
この最優秀作品。曰く「歌詞を大切にした曲」
だそうだ。
歌詞の内容は、
夢が歌を歌うことである「彼女」と
その歌声を高く評価し、周りに聞かせようと支援する「僕」の話。
至って筋道の通った歌詞である。
問題は、この歌そのものを「僕」が歌っていることだ。
歌を聞かせたい「彼女」がいながら、「僕」が歌っている状況というのが、非常に滑稽だ。
違和感に拍車をかけているのが、これがコンテストの投稿作品だということ。
それこそ、歌声は素晴らしいが日の目を見ずに悩んでいる「彼女」こそ、コンテストに出るべきところだ。
それを差し置いて「僕」がコンテストで優勝しているのだから、彼女の心情はいかばかりだろう。
歌詞と現実を混同するな、と思うかもしれない。
しかし、感情移入すると、「彼女」の歌を聞きたいと思うし、応援したくもなる。
だからこそ、なぜ私は今「僕」の歌を聞いているのだろう、と違和感に苛まれるのだ。
「彼女」によって歌われるアンサーソングが存在していれば、素晴らしいのだが。