ある教師の弁護
世間で不当に、必要以上に批判されている人を弁護する、というネタをよく書く気がするので、こういう区分にした。
体調不良の訴え認めず 闘病中生徒に我慢強いる (カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース
当該生徒の初登校は3月、今回の事例は年度をまたいで4月中旬のことだ。
つまり、当該生徒が学校に来てまだ1カ月だ。4月に至っては、授業開始は通常2週目に入ってからなので、まだ授業は1週間程度しか行われていなかっただろう。
問題とされている教師は当該生徒のクラス担任ではなく、英語の教師ということだったので、もし4月から当該生徒の授業を担当するようになったとすれば、1, 2回程度顔を合わせただけになる。
また、中学校はかなり人口の多い地域にあるから、生徒数も多いことが推測される。
生徒が多い学校で、ともすれば2回しか会っていない生徒の顔と状況を正しく認識し、適切な対応を取ることは非常に困難であるはずだ。
実際に教師も調査に対して「生徒と病状のことが頭の中ですぐに結びつかなかった」と答えており、言い訳とはいえ十分納得のできるものだ。
教師の対応が不適切であったことは間違いない。
しかし、この件はヤフーに大々的に掲載されており、見出しも「市立中教師 白血病生徒に暴言」となっている。
この扱いは極めて不当であり、誤解を招くものだ。
ここからは、おそらく反感を買うであろう内容になるが、この件については教師の他も問題だらけであるように思う。
・当該生徒が、普通の返答にもかかわらず、固形物が喉を通らないまでに強いショックを受けること
・それほど辛いにも関わらず、自発的に保健室に行かなかったこと
・どうにも苦しいときは無理にでも休むように親が言い含めなかったこと
・泣きながら授業を受けている生徒を見ても、周囲の生徒が全く援護しなかったこと
これらの問題が1つでも無ければ、今回の事態には発展しなかったはずだ。
教師や学校ばかり批判されるが、果たして彼らだけの責任なのだろうか。