みがわり
いじめ「人死んだら対応」 校長、被害生徒保護者に発言 大阪 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
この校長の真意は知らないが,私はこういう考え方が好きだ.
生徒を指導するのは担任の仕事.教師を指導するのが校長の仕事.
生徒の日常を知らない,知りえない立場の校長が,いじめ問題に介入して担任より優れた対応ができるはずがない.
担任の怠慢でいじめが横行している,などであれば校長の出番だが,そうでもない限りは介入しないほうが良いし,そういう役目でもない.
問題が起こればトップが責任を取るという考え方もあるが,それは責任がある場合だ.
いじめはたとえ学校で起きていようとも,本質的には学校の責任ではない.
加害者の,そして加害者を躾けるべき親の責任だ.
せいぜい担任に監督責任があるくらいで,学校が責任を負う必要はない.
では「人が死んだら対応する」必要はないのか,というとそうではない.
(記事内で見る限り,正確には「人が死んだり,大きなけがをしたりしたとき」と言っている.悪質な印象操作だ)
このような場合は,校長に責任がなくとも率先して対応し,全責任を負ってもらいたい.
なぜなら,責任がないからだ.
生徒がいじめで死ぬのは多くの場合自殺だろうが,見抜いて防ぐなんて簡単にできることではない
実際,親でさえ無理だったから死んだのだ.
それを赤の他人である教師に防げというのは無茶でしかない.
とはいえ,生徒が死んだら担任は怒涛のように非難を浴びせられるだろう.
校長は前述の通り,生徒と直接触れ合っていない.
死んだ生徒を長い間近くで指導してきた担任は,大きなショックを受けるだろうが,
校長にとっては,所詮はよく知らない他人である.
感情移入する材料が少ないため,死んだところで担任に比べればまだ平気だ.
その上自分に責任はないため,批判されてもそこまで堪えない.
だから,責任を取ると称して身代わりになって欲しい.
生徒に死なれて傷心な上,必要以上の批判にさらされる苦境にある教員を庇って欲しい.
理想論だが,そうやって教員や学校を守るのが,校長の務めであるべきだ.